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【大野裕の言の葉だより】 第8回 『人薬につなぐ「こころコンディショナー」』

2024年03月24日 19:49

 大野裕の言の葉だより 

メールマガジン 「ぬくもっとメール」 vol.8 [2024/3/11配信]


第8回

『人薬につなぐ「こころコンディショナー」』


認知行動療法の考え方をもとに開発したチャットボット「こころコンディショナー」の有償版が
東京都に正式に採用され、東京都のホームページ「東京都こころといのちのほっとナビ~ここナビ」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kokonavi/ )から利用できるようになりました。

「こころコンディショナー」は、こころを整えるのを手助けするツールとしてコロナ禍初期に無料で公開しました。
コロナ禍で孤立して精神的に悩んでいる人が増えていると考えたからです。

悩みを抱えて行きづまったときには人に相談する必要があります。
セルフケアは一人ではできません。
「人薬(ひとぐすり)」という言葉があるように、人の理解、人の寄り添いが何よりもこころの薬になります。

しかし、実際に悩みを抱えると、相談しようという気力がなかなかわかないものです。
相談をしないといけない自分が弱い人間のように思えますし、相手の人がどのように考えるかも気になります。
「こころコンディショナー」を開発したのは、そのようなときに、まず自分で、
認知行動療法の考え方を使ってこころを整えることができればと考えてのことです。

公開して最初の3ヶ月で1万5千人の方が利用していただいたこともあって、
その後も改良を続け、関連する情報の発信も続けてきました。
詳細はランディングページ( https://www.asahi.com/ads/cocoroconditioner/ )に紹介していますので、ご覧になってください。

もちろん、「こころコンディショナー」を使っても悩みが軽くならないときには、信頼できる人に相談する必要があります。
そのため、東京都のホームページでは、「こころコンディショナーplus」で気持ちが軽くならないときには、
地域の相談窓口が案内されるようになっています。
こころの不安や家庭の悩みだけでなく、経済的な悩みが法律上の悩みなど、様々な悩みを相談できる窓口や、
夜間や休日にも利用できる窓口、匿名でも相談できる窓口、などが紹介されます。

こうしたシステムは、地域はもちろん、職場のこころの健康対策でも役に立つと考えています。



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