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【大野裕の言の葉だより】 第17回『面接導入部のポイント』

2024年08月12日 12:17

 大野裕の言の葉だより 

メールマガジン 「ぬくもっとメール」 vol.18 [2024/7/24配信]


第17回

『面接導入部のポイント』

先月、認知行動療法で面接を構造化することにどのような意味があるかについて書きました。
なかでも、構造があれば相談者が無駄なエネルギーを使わずに話に集中することができますし、
セラピストの方も無理なく面接を進めていくことができるようになります。

そこで次に、構造化された面接のなかで意識することについて説明していくことにします。
まず導入部では、次に挙げる5つのことを手短に、50分の面接の場合は10分以内で行います。

1.現在の気分のチェック
2.前回のセッションの振り返り
3.前回のホームワーク(アクションプラン、行動計画)の振り返り
4.前回のセッションから今回のセッションまでの生活の振り返り
5.今回のセッションで話し合うアジェンダの設定

これだけのことを手際よく行うためには経験が必要で、ベックCBT研究所のオンライン研修動画”Cognitive Behavior Therapy in Practice: Essentials II”(認知行動療法実践のコツ)のラウンドテーブルディスカッションを観ると、ベックCBT研究所のセラピストたちは、初心者のときにはメモを貼りだしたりして忘れないようにしていたと語っています。
しかし、面接を積み重ねるうちにメモなしでポイントを押さえて話せるようになり、治療効果も上がるようになります。

この動画は、林こころのクリニックの林竜也先生のご尽力のおかげで、「動画で学ぶCBTの実践のコツ」というタイトルで日本語字幕付きで公開されることになり、日本認知療法・認知行動療法学会の会員は10%割引の特別価格で視聴できます。
そのなかでも、こうした構造が持つ意味について、ロールプレイや解説を交えながら丁寧に説明されているので、ぜひご覧になっていただければと思います。

▽詳しくはこちら▽
https://nukumotto-cbt.hp.peraichi.com/articles/3822


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